【バーゼル(スイス)=松熊洋介】今度こそ勝てるかも…。世界ランキング2位の高橋礼華(29=日本ユニシス)、松友美佐紀(27=同)組がオーストラリアのペアに2-0で勝利し、3回戦に進出した。

序盤から相手の攻撃を封じ、コースを突くショットで危なげなく勝利した。松友は「初戦にしてはいいプレーだった。先に相手の嫌がることをできたので主導権を握れた」と振り返った。

すでに混合ダブルスで2試合を行っている松友と違い、スイス入りから5日目でようやく初戦となった高橋だったが、女子シングルスの山口をはじめ、有力選手が敗れる波乱を目の当たりにして「ふわふわした気持ちじゃダメだ」と気を引き締めて試合に臨んだ。

「なぜか世界選手権では勝てない…」。17年に銅メダルを獲得しているが、高橋の頭の中にはなぜかそのイメージが強く残っている。昨年は3回戦でナガマツペアに敗戦するなど、なかなか8強以上に進めない。東京五輪選考レースの中でも重要な今大会だが「他の選手は優勝したいと思っているかもしれないが、自分はまず16強から進んで8強に進出したいと思って臨んでいる」と語った。

ただ「いつどこで負けるか分からない」世界選手権だからこそ「誰でも勝てる試合ではないので、逆に自分たちにもチャンスあるかも」と期待する。

五輪争い大激戦の日本女子ダブルス。この日4組すべて登場してストレート勝ち。タカマツペアは順当に勝ち上がれば準決勝でフクヒロペアと当たる。「いつも16強で負けちゃうから、逆に今回ぐらい勝てたりしないかなあ」と笑顔を見せた高橋だが「自分を信じて、パートナーを信じてまずはいいプレーをする」と意気込んだ。女子ダブルスの負けられない戦いはまだ始まったばかりだ。