【上海=松熊洋介】世界1位の壁にはね返された。世界ランキング48位の日本は、第3戦で同1位の米国に45-98で大敗した。

3連敗で1次リーグE組最下位となった。エース八村塁(21=ウィザーズ)は厳しいマークを受け、4得点にとどまった。日本は17~32位順位決定リーグで、7日にニュージーランド、9日にモンテネグロと対戦する。

意地のダンクをたたき込んだ。25-73と大きくリードされた第3Q5分過ぎ。八村はボールを受け、切り込んだ。右腕で豪快ダンク。この試合初得点をド派手に決めた。「こういう結果になったが、できたところもあった。オフェンスもディフェンスもリバウンドも、僕たちのこれからのバスケのためにしっかりやっていく。もっとしっかりやらなきゃと自覚しました」。

全員がNBAでプレーする米国は甘くなかった。第1Qから厳しいマークにあった。前半はまさかの0点。試合を通じてわずか4点に終わった。

53点差の大敗に、NBAを知る渡辺も「米国の強さを思い知らされた。リングにアタックすればファウルをもらえるシーンは何度もあった。リングから逃げて外で回していると向こうの思うつぼ。アタックする気持ちを忘れてはいけないと思った」と素直に認めた。いきなり13点をリードされる展開になり、日本の初得点は第1Q残り5分20秒になってからだった。

ラマス監督は「第1Qから支配されフラストレーションがたまったまま終えてしまった。点差が開いた中で自分たちのゲームができなかった」としながらも「いろいろトライした馬場は評価できる。攻撃の核となっていた」と話した。馬場は劣勢だった第2Q終盤の3点シュートを皮切りに、果敢に切り込んだ。スチールも3本。速攻からのダンクも含め、チーム最多の18得点をマークした。「チームとしてはプレッシャーに負けた。個人的にはこれまで弱気だったので、得点関係なくアグレッシブにいった。貴重な経験になったし、これできっかけがつかめたら」と振り返った。

チームとして3連敗と結果は出なかったが、米国に立ち向かった。八村は順位決定リーグに向けて「1勝でもできるように僕らも頑張ります」と口にした。