無得点の屈辱を晴らす、驚きの成功率だ。ウィザーズ八村塁(21)がホームでキャバリアーズ戦に開幕から8試合連続で先発。35分出場で21得点、7リバウンド、3アシスト、2スチールを記録した。21得点はチーム2位で、NBA通算100得点もマーク。前回0%だったフィールドゴール成功率は13本中、10本決まり、76・9%の成功率、エース級の働きを見せた。チームは途中1点差まで迫るも、追いつくことはできずに連敗。2勝6敗となった。

しっかり切り替えることができた。6日(同7日)のペーサーズ戦では21分の出場で5本のシュートをすべて外し初の無得点という屈辱的な結果。試合後にブルックス監督は「ここ最近の塁が活躍できていないのは私に責任がある。ベストなシチュエーションを用意できなかった。今は相手によって何ができるかを見極めている段階」と擁護する発言をしていたが、そんな指揮官の不安を1試合で吹き飛ばした。この日は第1クオーター(Q)序盤からボールをもらうと積極的にシュートを狙った。第2Q終盤には4連続得点を奪うなど、前半は7本のシュートをすべて成功。チームを、会場を盛り上げた。

第3Q残り3分18秒、ビールからパスをもらった八村は右手1本で右サイドから豪快にダンクシュートを決め、会場内からどよめきが起きた。76-86と10点差に迫り、追い上げムードに。八村のプレーが会場の雰囲気と、チームの流れを変えた。20点あった差を徐々に詰め、第4Qにはついに1点差にまで迫った。

それでも勝てなかった。序盤から簡単なミスを連発、自滅的なターンオーバーを繰り返したのが響いた。ホームの観客が静かになるシーンも。第1、2Qそれぞれ30失点以上とこの日も守備がかみ合わず、113失点。負けた6敗はすべて3桁失点とディフェンス面での課題は修正されていなかった。

攻撃面ではようやくチームとかみ合い、後半ボールが回ってくるようになり、与えられたチャンスをしっかり決めた。ただ、守備面ではマークが外れたり、抜かれるシーンもあり、大量失点につながっている。以前から「ディフェンスの部分でもアピールしたい」と語っていた八村。攻撃だけでなく守備面でもしっかりとチームの信頼を勝ち取りたい。