フィギュアスケートの全日本シニア合宿が21日、大阪府内で報道陣に公開された。2月の4大陸選手権(ソウル)で7位の友野一希(22=同大)は、ショートプログラム(SP)、フリーともに昨季の作品を継続することを明かした。

以下、一問一答。

-この合宿で主に取り組みたいことは

主には、山本草太選手と同じグループで刺激になるので、お互い、刺激し合いながら。合宿では高め合っていければいいかなと思います。技術的なところでは、オフシーズン、かなりスピンやスケーティングに取り組んできたので、今回、プログラムの中で練習してきたことをできるように、たくさん練習していきたいです。

-新型コロナウイルス感染拡大の影響、氷上練習の再開時期はいつか

ちょうど緊急事態宣言が解除された後、数日後の5月末ごろから練習可能になったので。1カ月半から2カ月くらい氷上には乗れなかった。陸で練習してました。でも、ずっとやってきたことなので、感覚が戻るのも早く、今はしっかり練習に取り組めていますし、練習量も前と変わらないと思います。

-陸トレ以外に取り組んだこと、スケートへの思いの変化はあったか

正直なところ、スケートを(日常から)取った生活をしたのは初めて。あまり今後のことも分からなかったですし、その時の状況を受け止めて「今は自分の体を大事にしよう」という方が強かった。陸トレについては、あまりしていなかったものを今回毎日したんですけど、弱い部分が分かった。そこを集中的にトレーニングすることができて、氷上に戻った時に効果を実感できました。意外と、ためになる期間でした。フィギュアスケート抜きの自分と初めて向き合えたので、今後のことも考えたり、いい機会になった。正直、スケートのことは状況が状況だったし、先のことは分からなかったので、その日、その日の練習に一生懸命でした。

-今季のプログラムは

SP、フリーともに継続という形です。オンラインでも振り付けはやってみたんですけど、実際に会った方が、やっぱり良いものができるなと。先生とも相談して決めたこと。やっぱり(昨季の)試合で納得いく質のものができなかった。実力不足だった。ミーシャ・ジーさんにお願いする予定はあったんですけど、海外にいては難しいですし、昨季の振り付けを継続することで、さらに進化させたプログラムをお見せできれば、と思いました。

-新しく取り組んでいるジャンプは

昨季、最後の4大陸選手権に4回転3本で臨んだんですけど、今季はそれを固定して。昨季は主に2本だったものを3本にする。フリーで。新たな、というか去年より構成を上げて、できるように今は練習しています。

-22年北京五輪のプレシーズンになる。意気込みを

この先、まだまだ分からないことだらけですが、試合が行われるのであれば、今まではメダルに届かないことが多かった。少しでもメダルに近づけるように。それが目標です。すべての試合で表彰台に乗れるように、強い気持ちを持って頑張りたいと思います。

-氷を離れた1カ月半から2カ月の間、陸トレで具体的に鍛えた部分と氷に戻った時の効果は

特に、ホントに細かい部分なんですけど、左右のバランスの違いだったり。右と左では、例えば、片脚スクワットした時にバランスや筋力の違いがあった。そこで特に取り組んだのは、弱いところを見つけて集中的に改善した。氷上でも右と左で筋肉に差があった。左の方が乗れなかったことも多かった。そこをカバーできるよう陸トレで。スケーティングじゃないですけど、身体の弱い部分を徹底的に鍛えました。なるべく左右のバランスを良くしようと取り組んでいたんですけど、やっぱり氷上に戻った時に感覚が良くなっていた。今まで、なかなか自分の身体と向き合える時間がなかった。そこに気付けましたし、より弱い部分を見つけることができた。直すには、強化するには十分な期間だったので、良かったなと思います。

-例年に比べて仕上がりは

スケーティングとスピンは、オフシーズン、かなり取り組みました。昨季の課題はプログラムの流れだったり、1つのまとまり、どうしても途切れ途切れになっていた部分があったり、スピンが良くなかったりがあった。トップとの差は演技の完成度と、すごく感じていたので、徹底的に練習した。今までとの違いとして、間違いなく流れ、スケーティング、スピンが少しでも良くなるように今は練習しています。