全日本空手道連盟は22日、東京五輪(オリンピック)開幕1年前を目前に控え、代表に事実上内定している6選手の談話を発表した。

金メダル候補として期待される男子形の喜友名諒(30=劉衛流龍鳳会)は、「この1年の期間で、基本や身体づくりで土台をしっかり固めてさらに進化していきたい。改めて、1年後に向けて気合が入り気持ちも高まってきている」とコメントを寄せた。

現在は地元沖縄の道場で、突きや蹴りといった形で用いるそれぞれの技を、ミットを持った相手に実際に当てて打ち込む練習をしているという。「これは当てる時の感覚、当てるまでの相手との距離や運足、緊張感、そして技の力強さを相手にしっかりと伝えるための体の使い方の研究」と解説し、「体の使い方の引き出しが増えているなという自覚がある」と手応えを口にした。

女子形の清水希容(ミキハウス)は、「自粛期間が明け、練習自体は少しずつ元の環境に戻りつつあるが、状況を見ながら臨機応変に取り組んで行きたい」と報告。現在は基本練習を重ねることで動きを修正し、全体的な底上げを目指している。「強く、スピード感のある動きを求めて、自分らしさを出していけるように」と先を見据えた。

女子組手61kキロ超級の植草歩(JAL)は、「東京オリンピックで優勝するという決意は変わりません。充実した1年にして、来年に最高の金メダルを取りたい」と気持ちを引き締め直した。

男子組手75キロ級の西村拳(チャンプ)は、「長期間の自粛によって体が本調子ではないので、技術の調整よりも先に体力を戻すことをメインに練習している」と近況を述べた。

同75キロ超級の荒賀龍太郎(荒賀道場)は「まだまだ強くなれる期間があることに感謝し、1日1日を大切にしてレベルアップしていきたい」。女子55キロ級の宮原美穂(帝京大職)は「コロナに負けず、また自分に負けず、どんな状況に置かれても強い選手でいたい。1年後には、やるだけのことをやって強い空手をしたい」と意気込んだ。