フィギュアスケートのアイスダンスで今季、カップルを結成した村元哉中(かな=27)高橋大輔(34=ともに関大KFSC)組が10日、千葉・三井不動産アイスパーク船橋のオープン祝賀イベントに登場した。

テープカットに参加した後、施設の開業(13日)に先駆けて、大会期間以外では初めて報道陣に練習を公開。上下黒トレーニングウエア姿で、コレオリフト、コンビネーションリフトやツイズル、フィンステップなどの細かい動きを入念に確認した。曲かけ練習ではリズムダンス(RD)曲の「マスク」、フリーダンス(FD)曲の「ラ・バヤデール」をともに流した。

10年バンクーバー五輪(オリンピック)男子シングルの銅メダリスト高橋が今年転向。ベールに包まれていた「日常の練習」では、18年平昌五輪のアイスダンスで日本勢最高タイの15位になった村元にアドバイスを求め、その身ぶり手ぶりの意見に高橋がうなずく場面が多く見られた。

今季の課題というフィンステップでは、撮影した動画をその場で確認。高橋1人が演技し、それを村元が“先生”のように見て指導することもあった。コーチが拠点の米フロリダに戻ったため、早朝にリモート指導を受ける毎日。年末の全日本選手権(24~27日、長野)にはオレグ・コーチが再来日する可能性があるものの、それまでは2人で確認する必要がある。1年目から苦労は耐えないが、笑顔あり、真剣な表情ありの練習は熱を帯び、ゆうに1時間30分を超えた。

2人は先月下旬のグランプリ(SP)シリーズ最終第6戦NHK杯(大阪)でデビュー。RD2位、FD3位の総合3組中3位だったが、お披露目の演技とは思えない質の高さを見せていた。2戦目が全日本となり、国内で調整する。

三井不動産アイスパーク船橋は、船橋オートレース場の跡地に完成。JR南船橋駅および、ららぽーとTOKYO-BAYから南に徒歩15分に位置している。24時間営業の通年型で、独立したツインリンクは国内初という。来年2月からスケート教室も開講する予定となっている。【木下淳】