北北海道の女子15キロリレーは富良野が1時間0分13秒4で2年ぶりに優勝した。2走で一時2位に落ちるも、アンカー渡辺葵(2年)が抜き返し、タイトルをつかんだ。2位おといねっぷ美術工芸に18秒9差。渡辺は「競り合いになると思っていたので、勝ち切れてうれしい」。富良野は男子40キロリレーも制し、18年以来3年ぶりのアベック優勝となった。

有望な1年生コンビの活躍が勝利を引き寄せた。1走小池梓は、五輪2大会出場の吉田圭伸(34=自衛隊)を育てた小池真監督(47)の長女。昨年の全国中学5キロフリー4位の実力者が「行けるところまで差を広げたかった」と、おといねっぷ美術工芸に31秒3の差つけ2走につないだ。

2走は中学時代に小池のライバルだった吉田さくらだ。小池は富良野西中、吉田は東神楽中と、同じ上川管内で競ってきた仲。吉田も昨年の全国中学5キロフリー7位と力があり「梓と一緒に強くなりたい」と同じ富良野に進学した。最後の平地で、おといねっぷ美術工芸2走、個人2冠の栃谷天寧(2年)に抜かれるも「栃谷さんとの差をできるだけ小さくしてつなぎたかった」と、6秒5差でリレーし、アンカーでの逆転劇を演出した。

個人タイトルは栃谷に2種目とも奪われ、富良野勢は5キロクラシカル、10キロフリーいずれも2位小池、3位が吉田。小池は「個人で勝てなくて悔しかった。最後にみんなで一緒に勝ててうれしい。次は全国で上位に入りたい」。1年生の力を最大限に生かし、全国舞台に挑む。【永野高輔】