日本スケート連盟の理事会が22日、都内で行われ、22年北京五輪シーズンとなる21年度のスピード、ショートトラック、フィギュアの強化選手が承認された。フィギュアの女子では、今月中学生になったばかりの12歳、島田麻央(木下アカデミー)が「強化選手A」に初選出された。最高峰「特別強化選手」の紀平、坂本、宮原に次ぐランクだ。

シニア、ジュニアより若い、まだノービスA(6月30日時点で満11~12歳)の選手。異例の選出が期待度の高さを表す通り、国際スケート連盟(ISU)非公認ながら日本女子初の4回転トーループ成功者となった逸材だ。小学6年の終わり、先月28日の京都府選手権で降りた。安藤美姫さんと紀平に次ぐ3人目だが、2人は4回転サルコーでトーループは初。歴史に新たな1ページを刻んでいた。

昨年11月には全日本ジュニア選手権に“飛び級”で出場して3位。ノービスA選手の表彰台は安藤さん以来20年ぶりの記録だった。そんな近未来のエースを連盟としても最大限バックアップする方針。全日本合宿参加などトップを肌で感じる機会も今後ありそうだ。

現行の年齢制限が続けば17歳で26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を迎える。夢は金メダル。だが着実に。ノービスA2年目の21-22年シーズンへ、今月の本紙インタビューでは「4回転を1本、降りられたので(今季の目標は)2本。トーループを入れたい」と語っていた。続けて「あとは全日本ノービス(選手権)で優勝することです」。19年のB2年目、20年のA1年目はV。「ノービス3連覇」で強化選手の実力を証明する。【木下淳】