18日に開幕する世界3大レースの1つ、インディ500マイルレース(30日決勝、米インディアナポリス)に史上6人目の連覇をかけて出場する佐藤琢磨(44)が17日、リモート会見でレースへの決意を語った。

昨年は史上初めて無観客で行われたが、米国ではワクチンの接種が進み、今年は総観客数の40%に当たる約14万人が入場予定。佐藤も2回目のワクチン接種を終え2週間近くたつという。

レース観戦の観客もレース会場でワクチン接種ができ、米国スポーツ界は一足早く日常を取り戻しつつあるという。

17年、20年に優勝している佐藤は「ディフェンディングチャンピオンとして、3つ目を狙って全力を出していきたい」と決意を口にした。40歳を超えての3度目の優勝となれば、史上初の快挙となる。

米国で戦う佐藤は、ゴルフの松山英樹のマスターズ制覇や、大リーグエンゼルスの大谷翔平の活躍が刺激になっているという。

「松山選手の活躍は日本人として歴史的な快挙。大谷選手のすばらしい状況からの逆転ホームランから、気持ちとエネルギーをいただきインディ500を頑張っていきたい」

会場のインディアナポリス入りしてからは、出場ドライバーによるパレードでファンから大声援を受けたという。市内のメインストリートは、通りの名前がこの期間だけ、昨年優勝した佐藤の名前に変わっているという。

ドライバーによるサプライズ訪問のイベントでは、60年近くチケットを買って毎年通い続けているおじいさんを訪問するなど、現地のファンと触れ合ってきた。「インディはすごいイベントだと毎年思います」とレースへの思いを強くしていた。【桝田朗】