東京オリンピック(五輪)競泳男子200メートル銀メダル本多灯(19=アリーナつきみ野SC)が1日、都内の日本大学を訪れて、田中英壽理事長、加藤直人学長に成果を報告した。

日本大学2年の本多は母校について「一番楽しい大学だと思います。自分の夢をかなえることに、監督、コーチも協力していただきました」。田中理事長は「現役でのメダル獲得で大学の地位を高めてくれた」とねぎらった。加藤学長も「最後の力がすごかった。日本中が元気をもらった」と話した。

本多は東京五輪で予選6位、準決勝8位で通過した。「体の状態は悪くないのに泳いだ感覚とタイムが違っていた。それが心配だった」。しかし日大の仲間や入江陵介、瀬戸大也、萩野公介らから励まされた。「入江さんから『8位だからいいんだよ』と言われ、公介さん(萩野)が『お前なら安心だわ』と声をかけてもらった。めちゃくちゃうれしかった。それで決勝はやれるだけやってやろうと思った」と振り返った。

8レーンからの決勝は自己ベスト1分53秒73を出して銀メダル。カメラマンの要望に応じて、筋肉を誇示するマッスルポーズを披露。日大の仲間からも祝福された。「(池江)璃花子さんは、めちゃくちゃほめてくれて(長谷川)涼香さんも『おめでとう』といってくれた。関(海哉)さんもグータッチしてくれた」と笑顔で話した。

10月の日本学生選手権では日大の一員としてチームに貢献する覚悟。200メートルバタフライ、400メートル個人メドレーでの2冠が目標。来年5月の世界選手権福岡大会ではこの2種目での代表を狙う。本命の200メートルバタフライについて「福岡では日本記録(1分52秒53)を確実に出したい。世界一になれるようにして頑張りたい」と24年パリ五輪を見据えた。【益田一弘】