初の全日本ジュニア女王を目指す吉田陽菜(16=木下アカデミー)がシーズンの本格的なスタートを切った。SPは演技後半の3回転フリップが1回転となるミスが響き、54・22点で5位発進。課題を残しながらも、磨きをかける表現力を発揮した。

05年8月21日生まれで、今季からシニアに転向する選択肢もあった。だが、昨季は新型コロナウイルスの影響でジュニアの国際大会へ出場することができず、春には「そういうのを経験してから、シニアに上がりたい」と口にした。

22年北京五輪への“最短ルート”も視野に入る中で、あえて選んだジュニアでのレベルアップ。この日は、その第1歩だった。

まずは昨季2位でシード権を持つ全日本ジュニア選手権(11月19~21日、名古屋)へと、調子を合わせていく。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器とする16歳が、9日のフリーへと向かう。