昨年の全日本ジュニア選手権で準優勝した三浦佳生(16=東京・目黒日大高)が、自分でも驚く80点オーバーで首位発進した。

得意の4回転ジャンプがジュニアのSPでは跳べないため、冒頭は3回転ルッツ-3回転トーループに。出来栄え点(GOE)1・77を稼ぐ出来で決めると、続く3回転フリップ、最後も1・24点の加点を引き出して成功。最後のトリプルアクセル(3回転半)はGOE2・67の高評価を受ける美しさで着氷した。

ステップやスピンで取りこぼしこそあったが、新SPビバルディ「四季」より「冬」を演じ切ると、大台を超える80・74点を記録。キス・アンド・クライで場内アナウンスとともに出た電光掲示板のスコアを見ると、大きく開けた口に両手を当てて驚いていた。

コロナ禍で男子は全員日本人の変則開催だったものの、中学3年で出場した昨秋のグランプリ(GP)シリーズNHK杯で6位。全日本選手権も7位に入ったジュニア超級の選手。注目のフリーは10日午後3時5分から行われ、最終滑走の三浦は同5時40分ごろ登場する予定だ。【木下淳】