体操競技のパルクールが24年パリ大会でオリンピック(五輪)に「デビュー」する。正式競技での採用は見送られたが、アーバンスポーツとして将来の五輪入りは有力。パルクール発祥のフランスが、スポーツとしてアピールの場となる。

「お披露目式」が行われるのは、パリの中心コンコルド広場が濃厚だ。スケートボードやBMXフリースタイル、新競技のブレイクダンスが行われ、若者が競技と音楽、飲食などを楽しむ会場。同じストリートカルチャーを持つパルクールが加われば、さらに「フェス」は盛り上がる。

かつては正式採用を待つスポーツが「公開競技」として実施されたが、今は大会の肥大化もあって行われていない。選手を集めて競技として行うことが難しくても、スポーツの「紹介」ならば問題ない。

今夏の東京五輪では、24年から実施するブレイクダンスが「お披露目」する予定もあった。無観客で断念したが、スケートボードやスポーツクライミングが行われる青海、有明のアーバンパークでイベントが行われれば、東京大会の盛り上げとパリ大会のPRになったはずだ。

19日、パルクールの第2回日本選手権が羽田空港第2ターミナルの国際線ロビーで行われた。日本体操協会(JGA)の島田善パルクール委員長は「国内の環境を整えたい。パルクールの魅力を広く知ってもらうことも大切」と話した。

パルクールシーンの発展のために、まずは認知度を上げること。アーバンスポーツの追い風に乗るパリ大会での「お披露目」が、パルクールの未来への大きな一歩になる。【荻島弘一】