14年ソチ、18年平昌と冬季オリンピック(五輪)2連覇の羽生結弦(27=ANA)が約8カ月ぶりに実戦復帰する。

この日午後3時15分からの第1グループの公式練習は欠席。曲かけの前に「音源未提供のため」とアナウンスされた後、場内には無関係の音楽が規定の2分30秒間、流された。

午後6時30分からの開会式と抽選会には出席する予定という。

羽生が姿を見せれば、先月中旬のグランプリ(GP)シリーズNHK杯(東京)の前に右足関節靱帯(じんたい)を損傷して以降、初めて公の場に現れることになる。

今回シーズン初戦となる全日本では23日の公式練習から氷に乗る見通し。24日にショートプログラム(SP)を迎え、最終日の26日にフリーが待つ。4月16日の世界国別対抗戦以来となる演技。まだ目指すかどうか明言はしていないが、冬季大会94年ぶりの3連覇が懸かる五輪へ続く21-22年の1戦目となる。

今季も新型コロナウイルス禍で拠点のカナダには戻らず、国内調整してきた。4年前の平昌五輪前も同じく右足首を負傷。当時は全日本を欠場したが、代表入りし、ぶっつけ本番で五輪2連覇を遂げた。今年は、その前段階で復帰したことが状態の良さを物語る。出場すれば、世界初の成功を目指すクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑むか注目される。【木下淳】