北京五輪(オリンピック)銅メダルの坂本花織(21=シスメックス)が“長年の友”と仲直りする。

23日のショートプログラム(SP)に向けて本番リンクで調整。フリー「ノー・モア・ファイト・レフト・イン・ミー」をかけた通しでは、演技終盤の得点源であるフリップ-トーループの連続3回転が乱れた。現地入り後も調子を落としている得意なジャンプに対して、ユーモアたっぷりに「今、フリップとちょっと仲悪い感じ」と明かした。

高く、幅のあるフリップ-トーループの連続3回転は、坂本にとって代名詞。今大会でも躍進には欠かせない。“仲直り”の方法は、それほど考え込まなくても頭に浮かんできた。

「どうしたら仲直りできますかね。う~ん…。私がちゃんとすんなり、左脚を曲げて跳び上がれば、跳ばしてくれるんじゃないかな。先生のアドバイスを聞いていたら、ちょっと思いました」

北京五輪金メダルのシェルバコワ、銀メダルのトルソワ、4位のワリエワらロシア勢が不在の今大会。2大会連続出場の大舞台に向けて「(来年の出場)3枠を持って帰らないといけない。その任務が毎年ある。今年は余裕で3枠を持って帰れるように、パーフェクトな演技をして、ちょっとでも貢献できたらいいなと思っています」と誓った。日本勢上位2人の順位の合計が「13」以内で3枠が手に入る。「余裕で3枠を持って帰れる」演技は、必ずや自身の成績にも直結する。(モンペリエ=松本航)