5月6~8日、女子ドライバーのみで争われる「W Series」の2022年開幕ラウンドがF1マイアミGPのサポートレースとして開催され、日本からはJuju(野田樹潤)が参戦した。

レースは2戦ともに王者ジェイミー・チャドウィックが制したが、アカデミーチームから参戦するJujuは金曜フリー走行で「ラスト1周だったし、こういうトライは今日しかできないこと」と攻めの走りを試したところでクラッシュ。翌朝の予選ではマシンの修復が完全ではなく、真っすぐ走ることができないマシンで実質的にノータイムの最下位となった。

7日午後に行われたレース1でもマシンは万全とは言えず、赤旗とセーフティーカーが大半を占めるレースで13周を走り切って13位。

8日のレース2では再び最後尾グリッドからスタートし、直後のターン1で1台を抜いて17位に上がったものの、最終コーナーでブレーキミスを犯したマシンに追突されてスピンを喫し、集団から20秒以上遅れたところでの単独走となった。

マシンには違和感があったものの、中団グループと同等の1分59秒台で走行を重ね、今後に向けて得られるものもあったと振り返った。

「スタートで1台抜くことができたんですけど、ターン17で後ろから突っ込まれてしまってスピンしました。その後はクルマのフィーリングがおかしかったんですけど、でもピットに入ってもしょうがないので、そのまま走ることにして。最後の方はそのフィーリングにも慣れてきて、タイムを見てもそんなに悪いタイムではなかったと思います。自分の自己ベストも更新できましたし、あのまま(追突がなく)ちゃんとレースができていればもう少し順位を上げられたのかなと思うので、非常に残念ではありました」

開幕前テストが1回のみで、レース週末のフリー走行も30分のみという走行量の少なさゆえルーキーには厳しい状況だが、アカデミーチームでの2年間のプログラムで長期的な視点で挑むつもりだ。

「最初からトップを狙っているわけではないですし、2年目・3年目のドライバーに勝とうと思っているわけではないので、勉強したことをひとつずつやっていけばどんどん結果につながっていくと思います。理想を思い求めたい気持ちはありますけど、無理をして冒険はしない方がいいかなとも思っています。最初からすごい走りが求められているわけではないと思うので、自分としては1歩1歩進んで行ければと思っています」

(米家峰起通信員)