東北(宮城)の浅見竣一朗、初鹿暁哉の2年生コンビが準優勝を飾った。高田商(奈良)との決勝戦。2-4で逆転負けを喫し、参加320ペアの頂点まであと1歩及ばず。それでも高校総体決勝進出は、東北勢では11年以来11年ぶりの快挙。同総体の来年度の第1シード権を手にした。高橋拓己、西宮想心(東北=ともに3年)ペアが5位入賞。県総体Vの根岸澪紋(れもん)、中尾彦斗(東北=ともに2年)ペアは16強に入った。

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夏の頂点まで、あと1つだった。高田商との大一番で惜敗。U-17日本代表の浅見と初鹿ペアの快進撃が止まった。「準優勝という結果は良かったけど…。もっとできた部分もあったのかなと思う」と初鹿。東北では優勝した11年以来となる個人戦ファイナル進出。優勝に王手をかけていただけに、達成感以上に悔しさをにじませた。

幸先は良かった。後衛の浅見がフォアで鋭くコースを突きながら好機を演出し、前衛の初鹿がボレー、スマッシュで仕留める。サーブ、レシーブでも攻め立て2ゲームを連取。流れるようなコンビプレーで、主導権を握った。だが、相手は全国屈指の実力ペア。そう簡単には終わらない。中盤に入り、浅見のフォアが前衛に阻止されていく。得点パターンをつぶされた後は、相手の流れで試合が進み、2-0から痛恨の逆転負け。浅見は「相手の方が技術が高かった」と認めるしかなかった。

確かな自信と手応えがあった。高校総体の約2週間前。東日本選手権(プロ、社会人、大学、高校、中学の混合大会)で準優勝。浅見は「苦しい戦いを勝ち上がれたし、サーブとレシーブの重要性を再確認できた」と、今回の準Vの布石となった。

正念場を迎える。気温30度以上の真夏日が続く四国の地で、2日間にわたり9試合を戦い抜いた。疲労はピークに達しているが、今日4日は団体戦に臨む。「個人戦での結果は忘れて、チームのために1試合1試合をやり切る」。浅見、初鹿ペアが強い決意を胸に、6年ぶりの覇権奪回の一翼を担う。【佐藤究】