父で02年ソルトレークシティー五輪4位入賞の本田武史氏(41)に指導を受ける本田樹里亜(14=大阪スケート倶楽部)が、愛着を持つ演目で完成度を高める。

ダブルアクセル(2回転半)の転倒など、ジャンプの不調が目立って26・25点の40位。上位24人のフリーに進めず「前の試合と今回で同じ失敗をしてしまって、練習で跳べていたものも跳べなくなってしまった。あまり良くないことになってしまいました」と悔しげな表情で振り返った。

今季のSPは元世界女王の安藤美姫さん(34)が振り付けた「ファイア・ダンス」。本田の本拠を訪れた安藤さんと振り付けを進めながら、上下の振りをしっかりとすること、エッジ(スケート靴の刃の使い方)を意識して踊ることにこだわってきたという。

「結構難しい踊りが多いけれど、分かりやすく(安藤さんは)一緒にやってくれる。分からなかったら、できるまで言い方を変えたり、教えていただいています。すごくうれしいです」

父と同じく現役時代に世界の第一線で活躍してきたスケーターから、多くのことを学んでいる。

秋になると本格化する22~23年シーズン。本田は「しっかりと完璧な演技をしたい。すごくいいプログラムを作っていただいて、踊りもすごく気に入っている。自分らしい踊りを見ていただきたいです」と言い切った。ジャンプの復調はもちろん、表現面もこだわりを持ち続ける。【松本航】