新潟アルビレックスBB(中地区)は82-73で島根スサノオマジック(西地区)を破り、4季ぶりに開幕戦白星を飾った。群馬クレインサンダーズから移籍の新戦力、SG杉本天昇(24)がキャリアハイの27得点。3点シュートを6本成功させるなどチームを勢いづけ、今季最初のMVPも獲得した。今日2日は17年以来の開幕連勝を狙って島根と対戦する。

杉本が観客を沸かせた。28-31の第2クオーター(Q)残り11秒、31-31の同点にする3点シュート。このQは23-29から3点シュート2本を含む3本のシュートをすべて成功させ、新潟の開幕戦勝利の道筋をつけた。第3Q。立ち上がりに3点シュートを決められるが、その後は31-34から連続15得点。杉本はこの中でも6得点と中心にいた。

「アオーレでプレーするのが楽しみだった」。3点シュート6本成功など計27得点。これまでの自己最高12得点を大きく上回るキャリアハイだ。B2群馬の特別指定選手だった昨年2月、左膝前十字靱帯(じんたい)断裂、半月板損傷など全治9カ月の大けがを負った。その影響でB1昇格の昨季は群馬での出場は18試合で1試合平均0・9得点。「ある意味ルーキーのシーズン」。気持ちを切り替えてやってきた新天地で存在を示した。

平岡富士貴監督(48)は「最後まであきらめないマインドが開幕戦の勝利になった」と選手をたたえた。外国出身選手4人をそろえる島根に対し、新潟の試合登録の外国籍選手はSFアレンとPFアルマの2人。そんな不利な状況もハードワークで立ち向かった。リバウンドで39対38と上回り、スチールは6と球際の強さも見せた。

「チームとしてやってきたことが出せた」。杉本は快勝を誇った。今日2日の2戦目は17年以来の開幕2連勝が懸かる。当時の相手も島根だった。杉本は「明日も勝つ」と気を引き締めた。【斎藤慎一郎】

■池田、3点シュート1000本達成「打ち切れた」

SF池田雄一(39)が個人通算3点シュート1000本成功を達成した。20-27の第2Q残り3分43秒、3点シュートラインの約2メートル後方から決めた。「しっかり打ち切れた」。引き離されそうな状況から流れを変える1本だった。史上11人目の快挙達成に「1000本は特に意識はしていないが、決めた試合で勝てたことは良かった」。