ショートプログラム(SP)首位の島田高志郎(21=木下グループ)が頂点に立った。

フリーは2位の143・93点にとどまったが、合計233・83点。2位の三浦佳生(オリエンタルバイオ/目黒日大高)を1・44点差で振り切った。表彰式を終えると「またできなかった。『ここぞ』で力を発揮できるメンタルをつくりたい」と悔しさをにじませた。

9月のロンバルディア杯に続き、SP首位で迎えたフリー。冒頭の4回転トーループで転倒し、終盤のトリプルアクセル(3回転半)などが乱れた。ロンバルディア杯は2位、今回は何とか首位を守ったが「トーループにいく前も考えすぎてしまう。もっとナチュラルにいきたい」と課題は残った。

今季に懸ける思いは強い。

「(12月の)全日本(選手権)でいい演技をして、4大陸、世界選手権を狙っていきたい」

SPが好調だからこそ、フリーでは重圧がかかる。その状況下で力を発揮してこそ、次の世界が見える。

GPシリーズは第4戦英国大会(11月11~13日、シェフィールド)に出場を予定。10月9~10日のアイスショー「スターズ・オン・アイス」(フラット八戸)を終えると、拠点のスイスに戻り、ステファン・ランビエル・コーチらと総仕上げに入る。

「まだチャンスがある。情けない自分を克服できたら、自分の理想が待っていると思います」

後ろを振り返らず、視線は前に向ける。【松本航】

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