東京オリンピック(五輪)代表のストリーツ海飛(かいと、28=鹿児島ク)が3大会ぶり3度目の優勝を遂げた。

同じく東京五輪代表同士の対決となった吉田健人(29=警視庁)との対決を15-10で制し、館内に響き渡る大声を上げて喜びを爆発させた。

2連覇を狙った代表の仲間を破って日本一に返り咲き「3回目の優勝ですが、最初よりも2回目よりも今回が一番うれしい。東京五輪は無観客だったし、コロナもようやくで(対策が緩和されてきて)家族も来られたし、初めてフェンシングを見る友達も来てくれた」と頬を緩めた。

いつも一緒に練習しており、手の内を知り尽くす中で「最初から、たとえポイントで負けていても、声を出して集中して1ポイントずつ取っていって、相手にプレッシャーをかけようと思っていた」と気持ちで上回った。

19年に優勝した時は米国から戻ってきたばかり。「日本に来て1年目で知り合いもいなくて。アウェーの試合に感じたけど、今日、やっとホーム試合に感じたので、ありがとうございます」と観客席の支援者に感謝した。

現在もスポンサー企業が「所属」としてはなく、募集中だ。練習以外の時間帯に企業へeメールを送るなどしてきたが、優勝杯を手にしたことでアピールになれば、と思っている。

「まだまだ探していますし、これから(24年)パリ五輪の代表選考レースが始まります。パリの代表入りだけではなく、メダルも取るつもりですので、ぜひ応援していただいて一緒に夢をつかむ方々を探しています。よろしくお願いします」と深く頭を下げた。【木下淳】