阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬氏(41=日刊スポーツ評論家)がアスリートに迫る「鳥谷敬VSパリ五輪の星」。第7回では男子バスケットボール界の新星、河村勇輝(21=横浜ビー・コルセアーズ)の現在地を深掘りした。172センチの若き司令塔は今年7月に日本代表デビュー。頭脳派ポイントガードの素顔とは? 【取材・構成=佐井陽介、奥岡幹浩】

 

福岡第一高の井手口孝監督に言わせれば、河村は「勉強一本に絞っていれば東大も狙えた」ほどの学力だったらしい。しかもポジションは司令塔。プライベートもさぞかし完璧なのだろうと思いきや、「逆に私生活は視野が狭いかもしれません」と照れ笑いする。「『スマホどこいった?』と探していたら目の前にあったり…」。オンオフのスイッチをしっかり切り替えるタイプなのかもしれない。

休日の過ごし方ものんびりしたものだ。「アラームなしで限界まで寝るのがリフレッシュ。家でゆっくりした後、おいしいご飯を食べに行ったり、銭湯や温泉でサウナに入ったり」。肉体のリカバリーに充てる時間が主なのだという。プロ野球のロッテ佐々木朗希、サッカー日本代表の久保建英と同学年で「本当にいい刺激になっています。僕も負けてはいられない」と闘志を燃やす21歳。全身全霊をバスケットボールに注ぎ込んでいるようだ。

【鳥谷敬×河村勇輝】男子バスケ日本代表の172センチ頭脳派はなぜ東海大を2年で中退したのか