日本初のGPシリーズ制覇を含む2連勝でトップ通過し、前日のショートプログラム(SP)も首位発進していた三浦璃来(20)木原龍一(30)組(木下グループ)が、日本の宿願を成就した。
フリーも1位の136・50点をマークし、合計214・58点で日本ペア初となるGPファイナル制覇を成し遂げた。
<1位>214・58点 三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)
<2位>213・28点 クニエリム、フレーザー組(米国)
<3位>187・02点 コンティ、マシ組(イタリア)
<4位>184・28点 ストラートデュデク、デシャン組(カナダ)
<5位>180・39点 ジラルディ、アンブロジーニ組(イタリア)
<6位>162・91点 チャン、アキラハウ組(米国)
表彰台のてっぺんに日本人ペアが立ち、君が代が流れて日の丸が掲げられた感動的な一幕の後、行われたメダリスト会見の一問一答は次の通り。
-メダルを獲得した感想を
【木原】
今日、2人で優勝することができて、ものすごくうれしく思います。しかし、2人とも細かいミスが出てしまったので反省です。ただ、2人とも初めてプレッシャーと戦う経験になったので。3月の世界選手権に向けた練習として、とてもいい経験になったと思います。
-(得点が出た)キス・アンド・クライで涙
【木原】
僕自身、8年ぶりくらいに(3回転)サルコーでミスしてしまって、僕のせいでいい点が出ないんじゃないか、っていう悔しい気持ちがありました。点数が出る前は不安な気持ちが大きかったですね。
【三浦】
私もジャンプとスローのミスで相手に申し訳ないなと思っていたので。点数待ちの間は2人ともずっと不安な気持ちがありました。
-スケートカナダの後にフリー曲は「三浦選手が好きな曲」と話していた。なぜ特別なのか。何かストーリーがあれば
【三浦】
えっ。何だろうな~。えっ。ふふふ。曲調もそうですし、歌詞も、私たちが表現したことのない自己犠牲愛なので。表現することも楽しいですし、新しい私たちを表現できるかなと思ったので…(笑い)。
【木原】
(助け舟を出し)今季は三浦選手のけががあって、支え合ってきました。その状況にものすごく、ショートもそうなんですけど、すごくフリーに合っていて、今季を表していると思うので。そこが気に入ってるんじゃないかなと思います。
-シーズン前半が終了した。今後は欧州選手権や4大陸選手権、世界選手権と続くが、今大会から持ち帰りたい成果は
【三浦】
シーズン前半の良かった点は、ミスとか合わないことがあっても、最後まで笑顔で滑り切れること。練習の積み重ねを演技の自信に変えられること、です。そこが今季前半の成長だと思います。
(トリノ=松本航)