22年北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレが、チーム初の日本選手権2連覇を決め、通算4度目の優勝を飾った。

序盤からリードを築き、初制覇を狙ったSC軽井沢クを7-5で下した。この優勝で3月の世界選手権(スウェーデン)出場権を獲得。銀メダルに輝いた16年大会を上回る頂点を目指す。男子はSC軽井沢クが2連覇を果たし、歴代最多を更新する通算10度目の優勝を飾った。

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2点リードの第10エンド。ロコ・ソラーレのスキップ藤沢が1投目で相手ストーンを打ち出したところで勝負が決まった。チーム初の日本選手権連覇。仲間と歓喜の輪をつくった藤沢は「緊張感ある決勝の舞台でも、私たちらしく笑顔で戦い切れた」とうなずいた。

ワールドツアー最高峰のグランドスラムを日本勢初制覇。地元開催の日本選手権は凱旋(がいせん)大会にもなったが、久しぶりの国内アイスに何度も手を焼いた。決勝も試合が進むにつれてアイスコンディションが変化。ストーンの滑り具合が変わっていく中で、常に意見を交換しあった。セカンドの鈴木は決勝直後「みんなで支え合い、コミュニケーションを取りまくろうと話していた」。最近はベテランと呼ばれることが多いことを念頭に「ばばあなんで、お話得意なんです」と付け加えると、チームは笑いの渦に包まれた。サードの吉田知は国内会場だと会話の内容が丸聞こえになるとしながら「コミュニケーションを取れれば、難しいショットも決めやすくなる」と振り返った。

ロコ・ソラーレの選手たちは大会前から、「優勝したい」「連覇を狙う」という言葉を口にしなかった。吉田知は勝利を目指すことは当然とした上で、「私たちは勝ちながら、自分たちがなりたい選手像や、やりたいパフォーマンスを求めたい」と言って、続けた。「成長に限界はない。それを意識すれば勝ち続けられるし、強くもなれる」。

優勝で3月世界選手権の出場権を獲得した。コロナ禍での大会中止の影響もあり、銀メダルだった16年以来7年ぶりの出場。「誰よりも出たい気持ちは強かった」と藤沢。世界一決定戦でも自分たちらしく、笑顔で戦い抜く。【奥岡幹浩】

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