宇都宮ブレックスの特別指定選手、小川敦也(20=筑波大)が鮮烈デビューを果たした。

 

第1クオーター(Q)終了直前にBリーグデビュー。そのまま第2Qの頭からコートに立った。残り8分50秒、コート中央付近から速いドライブでゴール下に切れ込み、レイアップシュートで初得点。約1分後には、憧れの比江島慎(32)ばりのステップで新潟の守備陣をほんろうし、ゴールを決めた。

 

190センチの大型ガード。自分で決めきれる力があるだけではなく、仲間を生かす能力も高い。第2Q残り7分3秒では、ドライブで切り込みシュートを打つと思わせながら、フリーのアイザック・フォトゥ(29)にパス。フォトゥの豪快ダンクをアシストした。

 

18分30秒プレーし、8得点4アシストをマーク。昨年12月24日に特別指定選手として加わり、故郷でもある新潟で堂々のデビューだ。

 

小川 試合前にアップをしている時が一番緊張しました。(新潟でのデビューは)素直にうれしいです。アオーレ長岡で小さい時から(バスケットを)みていたので。先輩方から「思い切っていけ」という声をいただいていたので、自分の持ち味であるリングにアタックすることできました。

 

若さと積極性と初々しさが同居し、チームに間違いなく刺激を与えた。佐々宜央ヘッドコーチ(38)は「求めていたような活躍をしてくれたので、非常に満足しています。ドライブで切っていく力に長けている」とほめる。ベテラン渡邉裕規(34)も「若手が活躍すると刺激になる」と話し、自身も2試合連続で2ケタ得点をマークした。

 

小川の父は実業団のいすゞ自動車、bj新潟などで活躍した忠晴氏(53)。小川は「ベンチに入ることを知ったのが今日だから、父からは何も言われなかった。でもブレックスの試合は見てくれていると思う」と話した。特別指定選手としてプレーできるのは、1シーズン3か月まで。見逃せない選手になりそうだ。