7年ぶり2度目の出場の女子日本代表ロコ・ソラーレが、ニュージーランドとの1次リーグ最終戦に7-5で勝利し、準決勝進出を争うプレーオフ進出を決めた。進出ラインの1次リーグ6位で、次戦は同3位のカナダと対戦する。

今大会は開幕2連敗後に3連勝。一気にエンジン全開かと思われたが、アイスの読みに苦戦し、そこからまさかの3連敗を喫した。

その状況下でもコミュニケーションを絶やさなかった。セカンド鈴木夕湖(31)は「アリーナアイスはウエートだったりがすごく変わるので、そのあたりを確認して、みんなで気をつけていました」と振り返った。

ストーンを投じた瞬間に即座に言葉を交わし合い、大量失点を防いできた。1次リーグ12試合で3失点以上したエンドはわずか2。スキップ藤沢五月(31)は「世界ランク1位だろうが下位チームだろうが、レベルは関係ない。それよりも、いかにこのアイスを攻略できているかが大きい」。コミュニケーションを通じてアイスコンディションの把握に努め、攻略につなげてきた。

大きな声で情報を共有し続けたため、バイススキップ吉田知那美(31)と藤沢の声はすっかりかれている。藤沢は「もう大事にできるレベルではない…」と言い、吉田知も「スウェーデンに声は置いて帰ろうと思っている」と笑うほどだが、そのガラガラ声が密なコミュニケーションを重ねてきた証しでもある。

決勝T進出が決まった瞬間、藤沢はすぐに表情を引き締めた。

「次からは(試合コートが1次リーグでの4シートから)2シートでのゲームになり、観客の入りや選手の数次第で(会場が)寒くなって、アイスコンディションが変わる可能性もある。今までのアイスにとらわれすぎず、どの対戦相手が来ようとも、新たな気持ちで、自分たちやアイスに集中して臨みたい」

負けられないプレーオフでも、その声で勝利への一投を誘(いざな)う。