24年パリオリンピック(五輪)の出場権を獲得した東京五輪銀メダルの五十嵐カノア(25=木下グループ)が、パリでの金メダル獲得に向け「金が目標。クオリファイできて(資格を得られて)ちょっとずつ近づいてきたのがうれしい」と意気込みを語った。WGの全日程を終え、現地からオンラインで取材に応じた。

五十嵐は今大会でアジア最上位の4位となり、来年2月に行われる次回WG出場の条件付きで、五輪切符獲得を決めた。「今日決まったけど、一番うれしかったのは昨日。自分か(稲葉)玲王の日本人がアジア枠を取れるというニュースを聞いて、どっちがとっても同じうれしさだった。気持ち良かった」と振り返った。

6日に女子の松田詩野(20)が全32競技を通じて日本勢初の出場権を獲得しており、これに次ぐ2番目、男子では初となった。「東京五輪もすごい経験で、また同じ経験ができる。日本の力で一緒に進んでいってパリに向けて頑張りたい」と前を見据えた。

2日後から同地でプロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)が始まる。9月まで開催のCTで年間順位上位10人に入ると、今大会で獲得した五輪出場枠はアジア2位となった稲葉に繰り下がって適用される。昨年のWGで団体を制した日本男子は追加で1枠を獲得し、最大3人が出場可能。五十嵐は、今回の大会で日本勢からエネルギーをたくさんもらったとし、「日本のために枠を取る。パリ五輪決まってからの目標は3枠目を取ること」と力を込めた。