男子日本代表が、福岡大会で開幕2連勝を決めた。すでにパリ切符を獲得しているドイツに3-2で辛勝。リベロ山本智大(29=パナソニック)が前日のイラン戦でスタメン入りした小川智大(27)に代わって出場し、鉄壁の守備で勝利に貢献した。次戦は7日に世界ランキング1位のポーランドと対戦。目標の五輪メダル獲得へ向けての試金石の一戦に臨む。
日本の守護神山本が、身をていしてボールを上げ続けた。第2セット(S)には、客席に飛び込んでつなぐスーパーレシーブ。試合を通してドイツの強烈なアタックに飛び込み続けた。その指先に神経を集中。どんな球もあきらめず追う。大胆さと繊細さを同居させて攻撃につなげ、競り合いを制した戦いを支えた。
試合は、第1Sを幸先よく先取するも、その後連続で失セット。厳しいサーブに苦しめられ、攻撃機会を得ても決めきれない場面が続いた。それでも第4Sをビハインド展開から25-23で奪い、最終第5Sはその勢いでチーム全体がボルテージをアップ。山本は球をつなぎ続け、よく通る声を場内に響かせてメンバー鼓舞。スパイクが決まると、セッター関田に親指を立て笑いかけ、“勝つ空気”作りも進めた。
パリ切符は獲得済みだが、小川とのリベロ争いは継続中だ。今季のはじめに、ブラン監督から「パリ五輪には1人だけしか連れて行けない」と伝えられた。五輪出場枠は、今回のVNLより2人少ない12人。現在2人体制のリベロからは、1人外れる。21年東京五輪では山本が正位置を務めたが、パリの確定印はない。
1枠をかけた熾烈(しれつ)な争い。一方で、高め合う関係でもある。前日4日のイラン戦はベンチ組。それでも、スタメン出場した小川を声で支えた。昨年のアジア選手権、VNLで相対した経験を元に、球質、立ち位置などを助言。小川からは「言われたところにいたら本当にボールが来て反応できる」と感謝された。
次戦は7日。強豪ポーランドと対戦する。石川主将も、今夏のパリ五輪へ「戦ういい機会」とする重要な一戦。山本が、拾って拾って、拾いまくり、さらにチームを勢いづける。【竹本穂乃加】


