ラグビーの元日本代表監督で、リーグワンの花園近鉄ライナーズを率いる向井昭吾ヘッドコーチ(HC)が、W杯の大一番となるアルゼンチン戦(8日、20時開始)で日本の勝利を期待した。
花園ラグビー場で調整した2日、取材に応じ「28-25でジャパンが勝つ!」と予想した。
自身は2003年W杯オーストラリア大会の指揮を執り、4戦全敗ながらスコットランドには後半30分すぎまで互角の戦いを演じた。11-32と敗れたが、20年前の戦いが、今の日本代表の礎となっている。
「俺の時のバックロー(FW第3列)は今でも日本人最強だと思っている」
フランカーの箕内拓郎(NEC)、大久保直弥(サントリー)、NO8伊藤剛臣(神戸製鋼)。この3人には誇りを持っている。
それに加えてフィニッシャーのWTB大畑大介を擁して世界に挑んだ。
足りなかったのは、今のように外国人出身選手を多く選出できなかったこと。
「僕や平尾(誠二)が(代表監督を)やっていた時に外国人を使って、今みたいに1番いい状態でやらせてもらっていれば、もう2大会早く世界に近づくことができただろう」
そう振り返った。
勝ち点9で並ぶアルゼンチン戦は、2大会連続での決勝トーナメント進出をかけた直接対決になる。日本は勝利か、日本のみが4トライ以上を挙げてボーナス点を得た引き分けでも進出する。
向井HCは勝利への条件として、日本の守備力を指摘する。
「あれだけタックル練習をしていても、差し込まれている。もっとラインスピードを上げて、1発で倒すことが大事になる。相手は絆も強いし、最後まで諦めないチーム。理想は先手を奪って逃げ切る。絶対に諦めずに、ノーサイドの瞬間にぶっ倒れるくらいまで集中しないと勝てない」
日本が世界で勝てなかった時代がある。どうすれば壁を破れるか、もがき、試行錯誤をしてきた人には、今でも熱い思いがある。
「勝負には運というものがあるが、勝ってくれると信じている」
フランスで戦う日本代表へ。遠い日本から、勝利を願った。
◆向井昭吾(むかい・しょうご)1961年(昭36)10月2日、愛媛県伊予市生まれ。新田高から東海大を経て東芝府中へ。現役時代はフルバック(FB)で日本代表入り。第1回W杯に出場した。キャップ数は13。94年に東芝府中監督に就任。「PからGO」のアタッキングスタイルで98年度に日本選手権3連覇を達成した。00年末に日本代表監督に就任し、03年W杯後に退任。コカ・コーラの監督、GMを経て23年シーズンから花園近鉄ライナーズのヘッドコーチに就任した。
【W杯で日本代表を率いた指揮官】
☆87年第1回大会 宮地克実(0勝3敗)
☆91年第2回大会 宿沢広朗(1勝2敗)
☆95年第3回大会 小藪修(0勝3敗)
☆99年第4回大会 平尾誠二(0勝3敗)
☆03年第5回大会 向井昭吾(0勝4敗)
☆07年第6回大会 ジョン・カーワン(1分け3敗)
☆11年第7回大会 ジョン・カーワン(1分け3敗)
☆15年第8回大会 エディー・ジョーンズ(3勝1敗)
☆19年第9回大会 ジェイミー・ジョセフ(4勝1敗)
☆23年第10回大会 ジェイミー・ジョセフ




