関脇千代大海(33=九重)が、初場所4日目の13日朝、引退を表明した。師匠の九重親方(元横綱千代の富士)が「千代大海はきょうで引退」と発表。けいこまわし姿でけいこ場に下りてきた千代大海は「まだ実感はない」とし「きのうの相撲が終わって、ひっくり返されたビデオを何十回も見て決めた。親方には今日の朝、話しました」と、さっぱりした表情で話した。

 92年九州場所初土俵以来約17年。95年名古屋場所で19歳で新十両、97年秋場所新入幕、99年初場所後、大関に昇進した。優勝3回、殊勲、敢闘賞各1回、技能賞3回を獲得。突っ張りと押しで一時代を築き、大関在位65場所は歴代1位だが、横綱の夢は果たせなかった。

 最後の相撲になった3日目、長年のライバル・魁皇との一番に「魁皇関は(勝ったことの)コメントをしなかったと聞き、配慮してくれて、思いを感じた。偶然だったんだろうけど(最後が)魁皇関でよかった」と振り返った。午後に正式な引退会見を開く。