巨人阿部慎之助内野手(38)が20日のDeNA8回戦(横浜スタジアム)でプロ通算2000試合出場を達成した。プロ野球史上50人目で、巨人の生え抜きでは、王貞治、柴田勲、長嶋茂雄に続き球団史上4人目の大台だった。

 記録やタイトルの節目で決まって言うことがある。「名前が残るのは光栄であり名誉なこと。自分が引退してからも、名前が残るわけだからね。子どもが俺の同じ年になったときに、何か感じてくれれば。お父さんも少しはすごかったんだと」と穏やかな表情で笑う。

 プロ初出場は長嶋政権下のプロ1年目、01年3月30日の阪神1回戦(東京ドーム)。巨人では山倉和博以来23年ぶりとなる「新人捕手開幕スタメン」で5打数2安打4打点だった。まさに投手王国だった巨人の開幕スタメン捕手を務めた。「2日前から発熱で緊張どころじゃなかった。立ってるだけで必死だったよ」と当時を懐かしんだ。

 「2000」といえば、なんと言っても今季達成が確実なプロ通算2000安打だ。「数字って何でもそう。1つ1つの積み重ね。毎日こつこつやっていくしかない。1日じゃ何もできない。そう考えたら少しは価値があるかな」と。プロ17年目のベテランのひた向きな姿勢は入団当初から、何ひとつ変わらない。【巨人担当 為田聡史】