Gのアンパンマン誕生!? 巨人に1位指名された立命大・桜井俊貴投手(4年=北須磨)が、京都市内の合宿所で笑顔の会見に臨んだ。最速150キロ右腕はスタミナと制球力が武器。対戦したい選手を問われると「ヤクルトの山田選手です。得意なチェンジアップで抑えたい」と照れ笑い。「2ケタ勝利、ローテに入ることを(1年目の)目標にやっていきたい。巨人の顔になれる選手になりたいです」と力を込めた。

 公立高から立命大で才能を開花させた苦労人。球速145キロの壁にぶつかった大学3年秋、体重増に挑んだ。1日5食のノルマを課し、日々の間食にはあんぱんとりんごジュースを選んだという。「あんぱんは糖質と炭水化物を一気に取れる。最高の食べ物です」とニッコリ。食事の前に小さなあんぱん3個を腹に詰め込む日々に耐え、75キロ前後だった体重は2カ月で6キロ増。下半身強化も並行させた結果、キレ味抜群の150キロを手に入れた。

 巨人は今、野球賭博問題に揺れている。「(報道では)いろいろ問題が出ていますが、ドラフトのことだけを考えて過ごしていました。スポーツマンシップにのっとって、野球をしている小さい子供たちの見本になるような選手になっていきたい」。理想像はプロ野球史上初めて50歳登板を果たし、今季限りで現役引退した元中日の山本昌投手。悲しい情報が行き交う今だからこそ、正義の味方となって息長く野球ファンを喜ばせる。【佐井陽介】