またまた金本チルドレンや!! 阪神陽川尚将内野手(24)が13日、プロ3年目で初めて1軍に昇格した。DeNA戦(甲子園)は中止になり、今日14日以降のお披露目に備える。ウエスタン・リーグでは5本塁打、18打点の2冠。前日12日には金本知憲監督(48)が2軍ソフトバンク戦を視察し、目の前でアーチをかけていた。開幕から横田、北條、江越らを抜てき。陽川にもビッグチャンスが訪れた。
ベテラン福留の姿を見ると脱帽してあいさつした。1学年下の江越と会話するなど「ニューフェース」は1軍の輪に溶け込もうとしていた。金本阪神がまた、若虎を抜てきした。今度は2軍2冠の陽川だ。前日12日の試合後、コーチ会議で決まった模様。金本監督も「夜、気づいた。コーチから言われて、その手があるなと」と明かす。好調ならすぐに1軍の大舞台で試す。迷わずに、鉄は熱いうちに打つのが金本流だ。
誰よりも指揮官自身が、陽川の熱気に触れていた。前日12日は鳴尾浜へ。2軍戦を視察し、いきなり1回に4番陽川が放つバックスクリーン直撃のアーチを見届けていた。ブルペンに立ち寄った後、わざわざ球場ブースに戻って戦況をチェック。陽川の打席を見るためだった。使ってみたいか問われ「そうね」と短く答えるだけ。それでも、2軍で打率3割4分7厘、5本塁打、18打点の好調スラッガーを見過ごさない。即断即決の1軍初抜てきだ。
この日、DeNA戦が天候不良のため流れた。室内練習場では陽川のフリー打撃をチェックし、アドバイスもした。確実に捉える打撃を見て深くうなずく。「今日の方が(12日より)じっくり見た。いいところはできている。良くなっていると思う。2軍でしっかりやっていた」と及第点の内容だ。三塁レギュラーの新外国人ヘイグは発熱の影響もあり、本調子ではない。旬な陽川のスタメン抜てきの可能性を問われ、指揮官は「そこはまだ、さすがにね」と否定。まずは代打起用などでデビューさせる方向だが、“成り上がり”での競争は歓迎だ。
巨人が勝って2位タイに順位は下がったが、若虎抜てきが好発進の一因だ。4本塁打で、横田からスタメンを奪った江越が好例だろう。指揮官も「それを見せてくれたら、一番面白い。北條も、うかうかしていられなくなる。(陽川は)あんまりいないタイプだからね」とあおる。プロ3年目で、初めて1軍登録された陽川は武者震いする。「来たからにはやるだけ。正直うれしかったですけど、しっかりチャンスをモノにしたい」。打撃練習の飛距離はチーム屈指。本領を発揮すればヘイグ、北條と三塁の定位置争いの予感だ。熱く燃える集団にまた1つ、火種が放り込まれた。【酒井俊作】
◆陽川尚将(ようかわ・なおまさ)1991年(平3)7月17日、大阪府生まれ。金光大阪-東農大から13年ドラフト3位で阪神入団。大学では4年間フルイニング出場し、23本塁打を記録。ウエスタン・リーグでの本塁打は14年6本、15年3本。180センチ、85キロ。右投げ右打ち。
◆金本阪神の抜てき オープン戦で結果を残したドラフト1位ルーキー高山、20歳横田を開幕1、2番スタメンに選択。1軍実績ゼロの2人を迷いなく起用した。12年目で1軍出場わずか41試合の32歳岡崎も実績にとらわれず、開幕マスクをかぶらせた。さらに2年目江越の状態が上がると、開幕13試合目で右投手相手に2番起用。期待の若虎を出場3試合連続アーチに導くと、4月10日広島戦からは2試合連続で3番を任せている。昨年まで1軍出場1試合の北條を初めて開幕1軍メンバーに入れ、プロ初スタメンで起用した10日に北條は初適時打を放った。投手陣では5年目の中継ぎ投手、22歳歳内に重要な局面を任せる場面も。いい状態の選手を使うというスタイルが印象的だ。



