矢野阪神が16日のオープン戦西武戦から開幕仕様のクリーンアップを披露する。矢野燿大監督(50)が14日、甲子園練習後に基本構想を明かした。「(オープン戦の残り試合も)ある程度、固定したいなと思っているけどね。3、4、5番は。4番は(大山)悠輔で、孝介は5番かなと思っている」と期待した。

ベストオーダーの輪郭が見えた。29日の開幕ヤクルト戦(京セラドーム大阪)の布陣。4番はプロ3年目の大山に託す方向で5番は日米通算312本塁打の福留に任せる流れが濃厚だ。指揮官は「ここから(試合が)あるから、変わる可能性ももちろんある」と前置きしつつ「まずはそれで土日の試合から行ってみようと思っている」と続けた。

大山は前日13日中日戦で左中間に豪快アーチ。指揮官は常々「生え抜きを育てないと」と話しており、待望の主砲候補として初めての開幕4番に大前進している。福留も順調に調整し、スイングの強さや鋭さは充実ぶりを物語る。矢野監督も4月に42歳を迎えるベテランを「孝介もいまの状態なら休ませるのももったいないぐらい、しっかり仕上がっている」と信頼する。

クリーンアップの後の6番にマルテを置ければ、分厚い打線が実現する。新監督の描く思惑が浮かび上がってきた。【酒井俊作】