<阪神4-3横浜>◇29日◇京セラドーム大阪

 この日の「藤川劇場」はドキドキの展開も用意されていた。1点リードの最終回。2番仁志の打球が左翼後方を襲った。金本の好守で事なきを得たが、スタンドのファンはヒヤヒヤ。それでも守護神は冷静だった。「僕は大丈夫と思った。見ている人はヒヤッとしたでしょうね。金本さんもよく捕ってくれました」。長打を打たれても、ホームランでなければOK。そんな余裕を感じさせた。

 自信がみなぎるのも当然だ。開幕2戦目とは思えない「火の玉」だった。先頭の石井琢を内角高めの152キロストレートで空振り三振。最後の打者、3番金城も内角150キロで見逃し三振。打者3人で締め、開幕から2戦連続でセーブを上げた。「(速球は)あんなもんでしょう」。確かにシーズンは始まったばかり。守護神は一喜一憂しない。

 今年は負担をやわらげるため。JFKのそろい踏みはなるべく避ける方針。この日はウィリアムスが休んだ。ただ「F」は別だ。「最後(の投手)は仕方がない。点差があるときはいいが…」と中西投手コーチは言う。藤川ももちろんそのつもりだ。「1試合1試合という気持ちでいこうと思っている。そうすれば勝てる」。守護神はチーム、ファンのためにマウンドに立ち続ける覚悟だ。【田口真一郎】