<日本ハム4-2広島>◇3日◇札幌ドーム
日陰にいた「代役」たちが、要所でいぶし銀の光を放った。日本ハムの故障者続出の主力野手の穴を、抜てき組が埋めた。12安打を放ちながら、2併殺で7残塁。内容は拙攻だが、個々が身の丈を心得た働きでピンチを救った。
右臀部(でんぶ)の張りでDH出場した稲葉に代わり、スタメン右翼に入った紺田はプロ6年目で初の猛打賞。代走、守備要員だったスーパーサブの背伸びしない言葉に、正念場の一戦で白星をつかんだ勝因が凝縮されていた。
「現状では変えられない。持っている能力以上はできないですから」。
高橋に代わりマスクをかぶった小山が、5回1死から二塁打で出塁。1死一、三塁から、森本に代わり中堅に入った俊足ルーキー村田の遊ゴロでダメ押しの2点目を演出した。「最低限の仕事と思っていたら、本当に最低限になっちゃいました」。そうおどけたプロ初打点で、一気に流れを引き寄せた。
この日は練習開始前に、梨田監督が全体ミーティングを開いた。ほんの数分だが、故障者続出の現状をあらためて説明し、全員野球で乗り切る方針を説いた。小山が好リードでグリンを引っ張るなど、適材、適所で起用。厳しい表情を崩さなかった梨田監督は「ヒットの割に点が入らなかった」と欲張ったが、選手が応え、結果的に采配は的中した。昨季の交流戦王者の暗闇に、少し光が差した。【高山通史】




