中日山本昌投手(43)が8日、鳥取市内のトレーニングジム「ワールドウイング」で09年のスタートを切り、ライバルとなる巨人、阪神戦への先発を熱望した。「矢面に立って上位チームに投げさせていただけるのは望むところ。去年は巨人戦も投げたし、元阪神キラーの意地を見せたい」と意欲を見せた。チーム最年長のベテランは、TGキラーとしてV奪回を目指すチームをけん引する。

 今年26年目の山本昌が、対TGのエースローテーションを志願した。「巨人、阪神戦に投げるということは、ちゃんと投げている証し。調子が悪いとそこを外されるわけだし、逆に投げていきたい」。優勝争いをしていく上で避けて通れないライバル2球団との対戦を思い描いた。

 昨年の巨人戦は6試合に登板して3勝1敗。阪神戦は4試合で1勝2敗。「TG戦がダメだった」と、納得していない。04、05年シーズンには阪神を手玉に取り、虎キラーと言われたこともあるだけに「元阪神キラーの意地を出したい」と、意欲満々だ。

 昨季はチームも阪神に6勝17敗1分と大きく負け越した。それがV逸の要因にもなっており、リベンジに燃えている。今季の目標は「シーズンを通じて先発ローテを守り、規定投球回を投げて2ケタの10勝以上勝利を挙げること」。FA宣言した川上がメジャー移籍する見込みのため負担も増えるが「研究はしてくるだろうけど、負けないように」と自らを奮い立たせた。

 この日は、午後に鳥取に到着すると、さっそく約1時間のウエートトレーニングをこなした。「スタートラインに立って、身が引き締まる思い。もう(2勝10敗の)一昨年のような思いはしたくないし、例年通りの気持ちで頑張っていきたい」。今オフはプロ通算200勝関連の表彰やイベント出演などで多忙を極めたが「体もすっきりしているし、あとはキャンプでケガをしないように準備したい」。頼れるベテランにエンジンがかかった。【福岡吉央】

 [2009年1月9日11時27分

 紙面から]ソーシャルブックマーク