1番打者は譲らない!

 中日井端弘和内野手(34)が4日、愛知県常滑市内の常滑競艇場でトークショーを行い「1番を打った方が誰よりも塁に出る自信がある」と1番打者に強いこだわりを見せた。昨季は1番打者として112試合に出場。トップバッターとしてチームを引っ張ったプライドがある。今季もチーム内競争に勝ち抜き、1番打者の座を死守する。

 井端の言葉には不動のリードオフマンとしてのプライドがにじみ出ていた。イベントを終えた後、今季10年の打順へのこだわりについて問われると、力強い口調で1番打者死守を宣言した。

 井端

 1番を打った方が誰よりも塁に出る自信がある。いろんな面でやりやすい。今年もやりたいという思いは強い。

 自らの適性を自覚しているからこそのこだわりだった。昨季は開幕こそ2番でスタートしたが、5月には1番に固定された。1番打者として112試合に出場。通算打率3割6厘、先発1番に限れば3割1分4厘の好成績を残した。

 井端

 (1番で)出塁して点が入る時が一番(自分の仕事を)やっているなという感じがする。

 出塁して本塁に生還することが最重要視されるトップバッター。井端にとって最も充実感を感じる瞬間でもある。昨季も05年に並ぶ自身最多72四球を選んでいる。出塁率はチームトップ、リーグ2位の3割8分8厘(規定打席到達者)。これまでのプロ生活で積み重ねてきた高い打撃技術と選球眼が自信の源だ。

 ただ今季の中日ですんなりと1番打者を任されるかは不透明だ。昨季、1番打者として32試合に出場した荒木雅博内野手(32)は、昨年12月にテレビ出演した際に「50盗塁が目標。そのためには1番を打ちたい」と宣言。また、ドミニカ共和国からの新外国人・ディオニス・セサル外野手(33=メキシカンリーグ)について、森ヘッドコーチは「足が速いスイッチで、どこでも守れる」と1、2番打者を任せる可能性も示している。

 現状、今季の打順を予想すると井端の場合は1、2、3、6番が考えられる。決定権はあくまで落合監督にあるが、井端の意志の強さを表すように具体的な目標も、あくまで上位打線を想定していた。

 井端

 出塁率は常に4割を目標にやっていきたい。打率が1分上がれば、最低でもそれくらいの数字はいけるはず。1、2番を打つなら、最低でも20盗塁はしないといけない。

 今月12日からは恒例となっているグアムでの海外自主トレに向けて出発。激しいトップバッター争いがよりチームを活性化させる。【桝井聡】

 [2010年1月5日11時21分

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