「ハマのゴジラ」が待望のヒットを放った。横浜ドラフト1位ルーキー筒香嘉智内野手(18=横浜高)が21日、シート打撃でエース三浦から実戦形式で初安打をマークした。紅白戦2試合では通算6打数無安打と沈黙していたが、7打席目に快音を響かせた。三浦のカウント1-1から投じた129キロの外角高め直球を見逃さず、左翼越えの二塁打。「とりあえず1本出て良かった。反対方向に打てて満足」。体勢を崩しながらも、きれいな放物線を描いた打球は左翼フェンス上部の金網に直撃。尾花監督も「逆風でなければ入っていた。やっぱり伸びる」とうならせた。

 17日に主砲村田からバットを譲り受けた。「今まで920~930グラムを使っていたが、軽くてしっくりこなかった」。村田のバットは960グラム。なかなか18歳には使いこなせない重量だが、筒香は別だった。「しっかり振ることを意識している」とフルスイングした。村田も「体が大きく、パワーがあるから大丈夫」と太鼓判を押した。

 初安打のボールは「あの三浦大輔から打ったのだからもらっておけ」という村田の言葉に従い、カバンにしまった。「誰もが知っている三浦さんから打てたのがうれしい」。無邪気な笑顔は高校生だが、打席ではプロの風格が出てきた。尾花監督も「上の方が本気度が違う」と、オープン戦前半の1軍帯同を真剣に考え始めた。【鈴木良一】

 [2010年2月22日8時12分

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