横浜尾花高夫監督(52)が、師事する野村野球を継承する。22日のケース打撃では、これまでの横浜にはないプレーを連発した。(1)無死一塁。投手の投球動作と同時に打者に急接近する三塁に向かってのプッシュバント(2)無死一、三塁で偽装スクイズで二、三塁にし、次の球で2ランスクイズ(3)無死一、三塁から一塁走者が飛び出し転がり、投手の注意を引く間に三塁走者が本塁突入。特に(3)は楽天で野村前監督が得意にした「フォースボーク」というプレー。通常2死からのケースが多いが、想定した練習を行った。ヤクルト時代の97、98年、監督-コーチの間柄だった尾花監督が「影響を受けた指導者」と言う野村氏の技を継承した格好だ。

 (3)の一塁走者役として、絶妙な転び方をした佐伯は「18年で、なかった」と初体験の練習と証言。さらに「打って打ってのベイスターズに、小技が加わったら相手の印象も変わると思う」と変化を実感していた。

 23日は日本ハムとの練習試合。この日のケース打撃は、初陣への最終確認でもあった。尾花監督は「1点を取るのは大変。バント1本で1点を取る。ベイスターズ改革元年ですから」と、練習の意図を話す。一方で「毎日ミーティングしていて、考え方は変わらないはずはない。紅白戦でも成熟している。(初戦で)私も凡ミスがあるかもしれない。失敗しながら覚えます」と気負いはないが、改革の芽生えがあるはずだ。

 [2010年2月23日8時23分

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