<巨人1-4広島>◇6日◇東京ドーム

 天谷が嶋が、巨人をぶっ飛ばした。1-1同点の6回、広島の3番天谷宗一郎外野手(26)が巨人オビスポから決勝の2ラン。4番嶋重宣外野手(34)も9号ソロで続き、エース前田健を援護した。今季2勝12敗とこてんぱんにやられていた巨人に、敵地東京ドームで今季初勝利を挙げた。7月14日、15日以来の連勝で、主砲栗原の合流する7日は、巨人戦の今季初連勝を狙う。

 自然に体が反応していた。同点の6回1死一塁。3番に入った天谷は、カウント1-1から巨人オビスポが投じたチェンジアップを力強く打ち返した。瞬間、それとわかる5号勝ち越し2ランが右翼席へ飛び込んだ。会心の当たりを「完ぺきでした」と自画自賛した。

 2打席続けてチェンジアップで仕留められていた。意識はしていたが、狙っていたわけではない。スムーズにバットが出て最高の結果が出た。「やっと打球が前へ飛ぶようになりましたよ」とジョークまじりに笑った。

 オープン戦では絶好調で開幕から3番定着を期待された。シーズンに入ると打率は2割に満たず、スタメンからも外される苦しい日々が続いた。早出特打を繰り返し、きっかけをつかもうと必死だった。技術的な課題より、最後は「練習から強く振れないなら試合でも振れない」と、自分の持ち味である思い切りの良さを追求した。

 天谷が不振にあえいでいるときに、スタメン出場を続けていた赤松の調子が落ち気味なことから、2試合連続で先発した。8回には中前打に盗塁も決めて、今季2度目の2試合連続マルチ安打。「使ってくれた監督に感謝したい。この調子を続けていけたら」と与えられたチャンスを逃すつもりはない。

 天谷に続いて4番嶋も9号ソロだ。「勝ちに結びつく一打を打てて本当にうれしい。特に巨人にはやられっぱなしで、やり返したい気持ちはずっと持ち続けていたからね」と汗をぬぐった。3割あった打率も2割5分まで落ちた。マツダの早出練習でロングティー打撃を行い不振脱出に取り組んでいた成果が出た。

 野村監督も「今日は天谷の1発が大きかった。流れを変える1発だった。嶋も続いてくれたしね」と効果的な1発攻勢に目を細めた。今季、東京ドーム4試合目で初めての勝利。だが、前回のマツダでの3連戦は3連敗している。借りはまだまだある。7日、主砲栗原も1軍に合流予定。今度は、敵地で巨人に連勝してみせる。【高垣誠】

 [2010年8月7日10時55分

 紙面から]ソーシャルブックマーク