<中日10-0阪神>◇8日◇ナゴヤドーム

 貧打の長期ロード、救うのは桜井だ。今季初の4連敗で首位巨人に1・5ゲーム差と離された阪神が、桜井広大外野手(27)を緊急昇格させることが判明した。ナゴヤドームで3連敗、1勝5敗スタートとなった長期ロードは打線の得点力不足が顕著で、2軍で復調した桜井の打力に起爆剤を期待する。真弓明信監督(57)も「しばらくはしない、我慢は!」と猛打復活を急ぐ。

 今季初の4連敗を喫した真弓阪神が打線の緊急テコ入れを決めた。2軍で再調整中の桜井の昇格だ。9日からチームに合流。10日の広島3連戦から、約1カ月ぶりに1軍の戦闘要員になることが分かった。初戦の先発は左腕篠田が予想され、いきなりスタメン出場の可能性もある。窮地の打開は、ファームで調子を上げてきた生え抜きの和製大砲に託された。

 長期ロード6戦目は中田賢の威力ある真っすぐと変化球で4安打に抑えられ、0-10の大敗。中日に3タテを食らい、首位巨人とのゲーム差は1・5に開いた。真弓監督は「ちょっと湿りがちやね。(相手)ピッチャーがよかったのもあるけど、(全体的に)ちょっと調子を落としているかな」と厳しい顔でコメント。さらに「しばらく我慢か」と問われると、思わず語気を強めた。「しばらくはできへんよ、我慢は」。1、2軍の入れ替えや打線改造など、打開策を講じることを明言していた。

 白羽の矢が立ったのが桜井だった。今季は開幕スタメンに名を連ねながら、不振で7月中旬から降格した。だが八木2軍打撃コーチらの指導の元、下半身主導のフォームに修正。確実性もアップして4番を任されてきた。この日のウエスタンリーグ・ソフトバンク戦(新潟・三条機械)でも、二塁打を含む3打数2安打2打点の活躍。2軍戦トータルでも打率4割3分9厘、3本塁打、16打点と好調どころか絶好調だ。

 チームがこの4連敗中に奪った得点は1、1、1、0でわずか3点。猛打復活への起爆剤としても桜井に期待が集まる。ほかにも捕手小宮山の昇格も決めるなど、あの手この手で活性化をはかる狙いだ。

 甲子園での中日3連戦から長期ロードの巨人-中日と続いたヤマ場の9試合は、3勝5敗1分け。しかもナゴヤドームでは今季1勝8敗。課題ばかりが浮き彫りになり、真夏の長期ロードは1勝5敗と苦しいスタートだ。今こそ流れを変える時。その人材が真弓監督自身が2シーズンに渡って身振り手振りの打撃指導を施してきた桜井だった。

 「休み明けはしっかりとね」。監督も気持ちも切り替え、マツダでの広島戦をにらんだ。10日から広島、ヤクルト、横浜と大きく勝ち越しているBクラスとの対戦が3カード続く。何とかここで猛打復活のきっかけをつかみたい。桜井が恩返しの孝行息子になれば、巨人はすぐにつかまえられるはずだ。

 [2010年8月9日11時17分

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