<横浜3-2中日>◇27日◇横浜

 中日がまさかのサヨナラ負けだ。守護神岩瀬仁紀投手(35)が同点の延長12回に登場。1死から代打山崎に中越え二塁打を許し、カスティーヨを敬遠で歩かせて一、二塁のピンチを背負うと、新沼に左翼フェンス直撃のサヨナラ適時打を浴びた。生還する走者の姿には目もくれず、打球が直撃したフェンスを見つめ、マウンドで立ちつくした。

 「ちょっと甘く入ったというか…。結果がすべてですから」。ほかの選手よりも少し遅れてロッカーを出ると、足早にバスに向かいながら、うつむきがちに声を振り絞った。22日のヤクルト戦でも9回に2失点して逆転を許し、黒星を喫したばかり。気温の上がる夏は「大好き」と話しているが、これでここ3試合で2度の救援失敗となった。

 勝ちがなくなった12回裏、落合監督は当然のように守護神岩瀬を送り出した。巨人、阪神との優勝争いが白熱する中、敗戦だけは避けたかった。4時間17分の死闘を終え「そりゃ、しゃあない。ああいうところでいってるピッチャーでやられたらしゃあない。そういうもんだ。(ほかに)何もないよ」と、サバサバとした表情だった。

 それでも、岩瀬は言った。「次、やり返すしかないですね」。打たれた借りは抑えて返す-。目標は優勝ただ1つ。守護神は次のマウンドで必ずリベンジする。【福岡吉央】

 [2010年8月28日10時49分

 紙面から]ソーシャルブックマーク