<阪神3-1巨人>◇29日◇甲子園

 巨人が阪神に逆転負けし、リーグ4連覇の可能性が消滅した。先発ゴンザレスが3回途中3失点で降板した後、東野、朝井と先発要員を次々と救援で投入する総力戦で挑んだが、打線が苦手の阪神能見の前に沈黙。3回の1点のみに抑えられた。優勝は逃したものの、クライマックスシリーズを勝ち抜いての日本一連覇へ、残り4試合でリーグ2位確保を目指す。

 意地を見せることすらできない完敗だった。9回2死一塁。坂本が力のない右飛を打ち上げた。4回以降はゼロ行進。あっけなく、巨人のリーグ4連覇の夢は絶たれた。ベンチ裏の会見スペースで、原辰徳監督(52)は素直な思いを吐き出した。「悔しいですね。ジャイアンツは4連覇を目標に、誇りと緊張の中で、全力で戦ってきましたから。こういう結果になって非常に悔しいです」。淡々とした口調に、悔しさがにじんだ。

 投打ともに今季の戦いぶりを象徴するような試合になった。チーム本塁打は220。破壊力抜群の打線も、好投手が相手だと強引になり、つながりに欠ける。この日も内野ゴロでも1点が入る4回無死一、三塁の絶好機で、脇谷、大道が連続三振。坂本も二飛に仕留められて無得点に終わった。5回1死一、二塁では阿部が痛恨の併殺打。特定の相手に負け続けるのも今季の特徴で、阪神能見には、これで7連敗。またも天敵に苦杯をなめさせられた原監督は「逆転された後、はね返す力が出てこなかったですね」と、唇をかんだ。

 先発投手の駒不足も解消されることはなかった。負ければV消滅。がけっぷちの一戦で先発を任されたのは防御率5点台とシーズンを通して不振が続いたゴンザレスだった。昨季とは別人になってしまった右腕は、やはり期待に応えられなかった。味方が先制点を奪った直後にあっさりと逆転を許し、3回途中3失点でKO。結局、この失点が致命傷となった。

 ペナントの防衛には失敗したが、まだ「日本一連覇」の夢は残されている。このままいけば、CSファーストステージの対戦相手は阪神になる可能性が高い。レギュラーシーズンの対戦成績は12勝12敗。実力が五分ならば、当然、本拠地で戦えるチームが優位に立つ。2位に浮上すれば東京ドームで宿敵を迎え撃てる。原監督は「この悔しさを持ち続けて全力で残りの試合を戦う」と、頭の中のスイッチを切り替えた。チーム宿舎に戻ると、すぐにミーティングを開いて、全員で新たな目標を再確認した。残り4試合。巨人に消化試合は1つもない。【広瀬雷太】

 [2010年9月30日10時51分

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