楽天の新監督候補として、阪神オーナー付シニアディレクター(SD)の星野仙一氏(63)もリストアップされていることが9月30日、分かった。元西武監督の東尾修氏(60)と元巨人、パイレーツの桑田真澄氏(42)とともに、電撃解任されたマーティー・ブラウン監督(47)の後任としてチーム再建を託すにふさわしい大物に白羽の矢が立った。楽天の監督人事交渉は候補者を1人に絞らず、並行作業の中でベストを模索する。球界の慣例と異なる三つどもえの交渉となりそうだ。

 闘将も楽天監督候補に浮上した。ブラウン監督の解任から端を発した後任人事。東尾、桑田両氏とともにリストに入ったのは中日、阪神、日の丸と率いてきた星野氏だった。現時点で候補の優先順などは決まっていない。最下位からの巻き返しを期す球団の決意が詰まったリストアップだ。

 星野氏と楽天には、浅からぬ縁がある。球団トップとの交流は創設当時からあり、チーム運営方法など多角的なアドバイスを求めてきた歴史がある。阪神SDという現在の立場に最大限配慮した上でオファーを出す可能性は十分にある。

 星野、東尾、桑田。個性あふれるビッグネームが候補者として並び立つ背景には、球団側と楽天本社サイド双方の思惑がにじみ出ている。9月29日の会見で米田球団代表は、ブラウン監督の解任理由について「勝てなかったことに尽きる」と強調した。現場としては実績、力量を第一義とし、監督として優勝経験があり百戦錬磨の星野、東尾両氏をリストアップした。一方、楽天本社側は本拠地Kスタ宮城での集客力低下を問題視。監督経験はないが、抜群の知名度と人気を誇る桑田氏をリストの中に入れた。

 交渉スタイルは楽天流に従う。候補者を一本に絞り込んだ上で交渉に臨むのが球界の慣例。だが創設から6年と若い球団の楽天は、リストアップした人物と下交渉し、意見を求めたりしながら野球観を理解し、正式なオファーを出す。秋季キャンプは1週間後、7日にスタートする。2年契約のブラウン監督を電撃解任した重い決断を無にしないためにも。速やかにベストの選択を模索する。

 [2010年10月1日9時5分

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