07年以来の現場復帰となる西武土井正博1軍ヘッド兼打撃コーチ(66)が、FA宣言した細川の後継候補1番手に銀仁朗(23)を指名した。9日、宮崎・南郷秋季キャンプに本格合流し「後任の捕手は育てないとね。まあ、銀仁朗がしっかりやってくれると思う」と23歳の名前を挙げた。

 3月に左ひざを手術した影響も考慮し「競わせながらやってもらう」としたが、けがをする前は今季の主力捕手を狙う位置にいただけに評価は高い。銀仁朗はこの日、広島との練習試合に6回から出場。9回に飛び出した一塁走者をけん制で刺し、続いて二盗も阻止。細川のFA宣言に「ホンマなんですか?」と驚きを隠せなかったが、軽快な動きをみせた。

 土井コーチも重責を担う。ヘッドコーチ職は日本一に輝いた08年以来の復活。渡辺監督からは「(2年間不在で)オレと選手が直接じゃなく、間に誰かがいた方がいいと思った」と橋渡し役を期待されている。新コーチ陣がそろい、空席となる正捕手にも若手の台頭が見込める状況。逆転V逸から来季の逆襲へ、滑り出しは順調だ。【亀山泰宏】

 [2010年11月10日8時14分

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