おしゃれ左腕見参だ!

 中日の新人選手が12日、ナゴヤ球場の室内練習場でファン250人の前でお披露目され、ドラフト1位の佛教大・大野雄大投手(22=京都外大西)は1着20万円のアルマーニのスーツでビシッと決めて登場。学ラン姿でファンの前に立った佑ちゃんに対抗!?

 した堂々たるデビューだった。

 光沢のある生地。ややタイトなサイズ。高校や大学の制服を着るルーキーたちのなか、ドラ1左腕のビジュアルは明らかに違っていた。

 「1着は良いスーツを持っておきたいと思って買いました。エンポリオ・アルマーニです。野球部のやつ(制服)もあるんですけど、ちょっとダサイ。気合を入れて着てきました」

 お気に入りの1着は約20万円もするイタリア・ブランドの高級スーツ。ドラフト指名直後に地元京都の百貨店で購入した。この日は下から上まで黒一色。約28万円のコーディネートだった。普段はブランドものを扱う雑誌「ヒーローズ」を愛読しているという左腕が、おしゃれぶりをいきなり見せつけてファンの前に立った。

 スーツだけではない。前日11日に行われたユニホーム採寸で「ボクはなるべくぴったりして、体の線が出るように着たいんです」とモデルのようなタイトな着こなしを希望。ユニホームの形は決まっているため、願いはかなわなかったが、こだわりは半端じゃない。

 この日は正式契約を交わし、集まったファンの前にお披露目となった。同世代の佑ちゃんこと早大・斎藤佑樹は学ラン姿で札幌ドームに8000人を集めたが、ナゴヤ球場の室内練習場に集まったファンは250人…。数では見劣りしても、高級スーツに身を包んだ左腕は、プロ野球選手として初対面するドラファンに心を躍らせた。

 「こんなに集まってもらってうれしい。ボクは夏に左肩を痛めてファンの方も不安があると思う。それでも大学からプロに入った選手には負けたくないし、数年後は同世代で1番になりたい。球界のエースと呼ばれるようになりたい」

 新人5人を代表してマイクを握り、あいさつも堂々たるもの。ガチガチに緊張するルーキーのなかで、物おじした様子を一切見せなかった。大胆不敵なビジュアルとハート。ブランド品に負けない輝きを放つ日もそう遠くはない。【桝井聡】

 [2010年12月13日10時42分

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