<横浜5-7巨人>◇1日◇横浜

 巨人小笠原道大内野手(37)が、通算2000本安打にあと「2本」とした。横浜3回戦の1回表1死二塁から、風にも流され右前へポトリ。この安打でチャンスを広げ、一挙5点を奪った。先発トーレスが4回途中で5失点KOされ、5点差を逆転された4月29日の初戦の悪夢を思い出したが、追加点もあって逃げ切った。3日には開幕15試合目にして、いよいよ本拠地・東京ドームへ戻る。小笠原のメモリアル、そして5月攻勢を狙う。

 最後の打者・横浜金城の飛球は、小笠原の頭上に上がった。ガッチリつかむと、白い歯をのぞかせマウンドへ。1回の“ラッキー”な安打で2000安打まで「あと2」と迫りながら、残り3打席は無安打。個人的にはスッキリしない幕切れかとも思われる一戦だったが「勝ったことが一番です」とにっこり。ガッツにそんな臆測は無用だった。

 1998本目はクリーンヒットではなかった。1回、脇谷を二塁に置き、142キロ高め直球を強振すると打球は二塁後方へ。左から右への強風で流され、バンザイしながらジリジリ背走する二塁・渡辺の後ろにポトリと落ちた。記録は安打。そこから後続がつながり、一挙5点のビッグイニングが完成した。仮に捕球されていれば2死二塁。5点奪取はなかっただろう。「先制点を取れたのは良い形だと思う」。会心の一撃ではない。だが、チームにとって貴重な安打だった。

 3日からは東京ドームで阪神3連戦。偉業達成を今季初の本拠地で迎える可能性が高まったことに「長すぎたからね」と苦笑しつつ「何とか1日でも早く、そうなればいいと思う」とファンの期待を受け止めた。そして、続けた。「打線の流れになるのが一番。四球を選べるなら、そっちの方が大事」。安打を打ちたいのは大前提。そのうえで不振でも妥協せず練習を重ね、試合では「できることを1打席、1打席やっていきたい」と勝利を追求する姿勢を貫く。だからこそ、周囲は格別の信頼を置く。

 原監督も「まだ本来の打撃の形じゃないけどね。少しツキも味方しているようですし、本来の彼の打撃になってくれれば、チームにとっても非常に大きな戦力になる」と、あらためて全幅の信頼を寄せた。「2連勝で良い流れだと思うので、大事に。まずは明後日の試合のことを考えて、やっていきたい」と小笠原。1733試合を終え、張本に並ぶ歴代3位タイのスピード記録達成はならなかった。だが、そんなことは関係ない。東京ドームで、普段通りに勝利を追求して達成すればいい。【浜本卓也】