<横浜5-2巨人>◇11日◇横浜
横浜ブレント・リーチ投手(28)はピンチにも自分の投球に集中した。6回、先頭の藤村に内野安打を許し無死一塁。リーグ盗塁王を課題だったけん制で刺すと、続く小笠原を球威ある直球で二ゴロ。4番ラミレスには、スライダーを4球続け、最後はブレーキの利いたカーブで空振り三振に仕留めた。チェンジアップも効果的に使い、右打者を並べた巨人打線から9奪三振。8回2失点の好投で来日初勝利。「ベイスターズに戻ってこられて感謝しています。長い間ファンを待たせて申し訳なかったです。これからもチームに貢献していきます!」と、初のお立ち台で宣言した。
震災後に米国に一時帰国すると、サラ夫人の妊娠が判明。原発問題から家族の不安も募り、再来日の反対にあった。球界初の制限選手。しかし、スレッジの夫人や球団から、安全性を説得され、家族も不安を払拭(ふっしょく)。7月8日に夫人とともに再来日。
球宴休み期間中にはサラ夫人、ハミルトン夫婦との4人で箱根を訪れた。「日本で一番有名で、きれいなところだから見てみたいと思っていたんだ」という富士山を温泉から眺め、1軍合流に向けて英気を養った。くしくも震災からちょうど5カ月。チームも家族も待ちに待った1勝を挙げた。【佐竹実】
◆制限選手
選手が個人的事由で野球活動を休止する場合、最終所属球団が保留権を残したまま、年俸の支払い、移籍を制限できる制度。96年オフにロッテ伊良部が三角トレードでヤンキースへ移籍したため、98年12月に日米間の選手協定が結ばれた。その際、MLB協約の「制限選手」「出場停止選手」「資格停止選手」「失格選手」の処分選手の条文を日本の野球協約に採用。日本ではリーチが初適用。巨人バニスターが第2号。MLBでは07年8月に桑田がリスト入り、帰国した。



