<ソフトバンク7-12オリックス>◇8月31日◇北九州

 空白を埋めるに値する一撃だ。オリックス坂口智隆外野手(27)のトンネル脱出弾が大勝の呼び水になった。3-3の4回2死二塁、大場の初球をとらえ右翼席へ勝ち越しの2ラン。「すごく何試合も何試合も自分でチャンスをつぶして…。それでも使ってもらったことに感謝しています」。実に25打席ぶりの安打。1番打者の仕事を果たせずにいたが、やっと顔を上げることができた。

 2回2死一塁の守備では川崎の中堅へのフライを薄暮の空に見失い、一時勝ち越しを許した。記録は適時二塁打ながら3年連続ゴールデングラブ賞の坂口らしからぬ“失策”。「見にくいのは分かっているけど捕らないと。前半もつれた展開にしたのは僕。投手に申し訳なかった」。挽回に燃える思いが詰まっていた。

 坂口が久々に鳴らした快音に打線も共鳴した。6回に由田が4年ぶりソロを放てば、8回は5安打に相手ミスを絡めて今季1イニング最多タイ6点。今季3度目の2桁得点で首位ソフトバンクをなぎ倒し、チームは3連勝。坂口も4打数3安打3打点と9試合ぶりに猛打賞をマークした。

 2カード連続の勝ち越しで、13勝11敗1分けと月間勝ち越しも決めた。「まだまだチームの足を引っ張ってきた分を返していないので」。発奮材料たっぷりのリードオフマンがCS進出争いに欠かせない。【押谷謙爾】